Wi-Fiの電波が部屋まで届かない時の対処法
リビングでは快適なのに、仕事用の部屋だけ繋がらない。
原因は、距離・じゃま物・電波の混雑の3つにほぼ絞れます。
買わずにできる確認から順に説明します。
「どの部屋がどれだけ弱いか」を数値で残すと、原因が絞れます。
Wi-Fi診断(無料)で、リビングと弱い部屋の両方を測って比べてください。
原因の早見表
| 症状 | もっとも多い原因 | 読む場所 |
|---|---|---|
| 離れた部屋だけ弱い | 距離・鉄筋コンクリートの壁・金属 | A・B |
| 扉を閉めると急に弱い | 金属製の扉や家具による遮へい | A |
| 電子レンジ使用中だけ弱い | 2.4GHzとの電波のぶつかり | B |
| 夜や夕方だけ弱い | 近隣のWi-Fiとの混雑 | C |
| 無料の対処で直らない | 中継機・有線で電波を届ける | D・E |
🔍 弱い場所を測って確定する
買い物をする前に、まず現状を数値で残しましょう。「なんとなく弱い」では、改善したかどうかも確かめられません。
ルーターに近い場所(リビングなど)でWi-Fi診断を実行します。この数値が、その家で出せる基準になります。
仕事に使う部屋で、扉を開けた状態と閉めた状態の両方を測ります。扉で大きく変わるなら、じゃま物の影響が強いと分かります。
測った場所と数値をメモしておくと、A〜Cの対処をした後に比べられます。メーカーやインターネット会社に相談するときも、この記録が役立ちます。
これ以降の章では、数値を基準にして対処を絞り込みます。この記事は「繋がらない部屋がある」症状に特化しています。Wi-Fi全体が繋がらない場合はWi-Fiに繋がらない時の直し方、速度そのものが遅い場合はWi-Fiが遅い時の直し方を参照してください。
🏠 A. 置き場所とじゃま物を見直す(無料)
Wi-Fiの電波は、距離と一緒に、壁や物の影響で弱くなります。まずは無料でできる置き場所の見直しからです。
部屋のはしや床に置かれたルーターは、家全体に電波を届かせにくくなります。家の中心に近い、床から1m以上の高い場所へ動かすのが目安です。
金属製の棚や扉、テレビの裏、水槽、洗濯機の近くは電波が大きく弱くなります。弱い部屋との間にこれらがある場合、どちらかを動かせるなら動かしてください。
見た目を気にして木製の箱や引き出しに入れると、電波は大きく下がります。見える場所に置いてください。
移動したら弱い部屋でもう一度Wi-Fi診断を実行します。数値が変わらなければ、次の電波の種類(B)へ進みます。
アンテナが外向きに付いている機種は、アンテナの向きも確認してください。縦と横の向きを変えるだけで、特定の部屋への届き方が変わることがあります。
📡 B. 電波の種類(周波数)を見直す(無料)
多くのルーターは、2種類の電波(2.4GHzと5GHz)を出せます。届きにくい部屋には、それぞれ向き不向きがあります。
5GHzは速い代わりに壁や距離に弱く、2.4GHzは遅い代わりに遠くまで届きやすい傾向があります。離れた部屋で繋がらないなら、2.4GHzが向いています。
Wi-Fiの名前が「〇〇」と「〇〇-5G」のように2つある場合、弱い部屋のパソコンがどちらに繋がっているか確認します。接続先を2.4GHzの名前に変えて、繋がるか試してください。
2つの名前が1つにまとめられている機種では、ルーターの管理画面から分けられることがあります。詳しい手順は機種ごとに異なるため、メーカーの説明書を確認してください。
夜だけ弱い、電子レンジを使うとだけ弱い、という場合は次の混雑の章(C)も確認してください。詳しい使い分けは5GHzと2.4GHzの使い分けに分けてまとめています。
🏙️ C. チャンネルの混雑を避ける(無料)
マンションなど家が近い場所では、隣の家のWi-Fiと電波が重なることがあります。同じ幅の中で順番待ちが起きると、同じ距離でも弱く感じます。
昼と夜(家族や近隣が使う時間)で、弱い部屋の数値を比べます。夜だけ明らかに弱いなら、混雑の影響が大きいと考えられます。
ルーターの管理画面で、チャンネルの設定を「自動」にすると、空いている電波を選んでくれることがあります。手動で固定している場合は、一度自動に変えてみてください。
5GHzは2.4GHzより空いているチャンネルが多く、近隣の影響を受けにくい傾向があります。距離が短く済む部屋なら、5GHzに切り替えると改善することがあります。
ルーターの再起動も、一時的な調子の悪さを消す基本の対処です。手順と意味はルーターの再起動で直る症状にまとめています。
📶 D. 中継機で電波を広げる
無料の対処を試しても弱い部屋が残る場合、電波を家の中で届かせるための機械(中継機)を置くのが現実的な方法です。
ルーターと弱い部屋の中間に置きます。ルーターの目の前に置いても、弱い部屋の改善は小さく、遠すぎると中継機自身が弱い電波しか受け取れません。
設置したら、弱かった部屋でもう一度Wi-Fi診断を実行します。数値が変わらなければ、中継機の位置を数メートル動かして再び測ります。
ルーターが古い(5年以上など)場合は、届く範囲そのものが広い新しいルーターへの買い替えも選択肢です。契約している回線自体の速さと混ぜずに、届く範囲の問題として判断してください。
🔌 E. 有線と配線の選択肢
電波を使わず、ケーブルで部屋まで繋ぐ方法は、もっとも安定する選択肢です。
壁や物の影響を一切受けません。仕事部屋のパソコンが固定なら、ルーターからLANケーブルを配線するだけで解決します。配線を壁や床に沿って隠す部品も売られています。
賃貸で壁を通せない場合は、家の電線を使って通信するアダプターという方法もあります。ただし配電の状態によって速さが変わるため、導入前に返品条件を確認することをおすすめします。
有線にしたのに速くならない場合は、Wi-Fiではなく別の原因が残っています。詳しい確認は有線なのに遅い時の対処法を参照してください。
よくある質問
電波が届きにくくなるものは何ですか
鉄筋コンクリートの壁、金属製の家具やドア、水を多く含む物(水槽・洗濯機)が代表的です。また、距離が伸びるほど電波は弱くなります。まずどの壁や物を電波が通るかを確認してください。
中継機は買わずに直せますか
直る場合があります。ルーターの置き場所を家の中央・高い位置へ変える、じゃま物を減らす、電波の種類(周波数)を変える、この3つで改善することが多いです。検査ツールで測りながら動かすのが近道です。
5GHzと2.4GHz、届きにくい部屋にはどちらが向いていますか
遠い部屋や壁を越える接続には、2.4GHzの方が届きやすい傾向があります。5GHzは速い代わりに壁に弱いため、離れた部屋は2.4GHzを選ぶのが基本です。
中継機を置く場所の目安はありますか
ルーターと、電波が弱い部屋の中間に置くのが基本です。ルーターに近すぎても遠すぎても効果が下がります。設置後、弱かった部屋でもう一度測って確認してください。
有線LANで部屋まで配線する方法もありますか
あります。壁や物の影響を受けないため、もっとも安定する方法です。賃貸で配線できない場合は、家の電線を使うアダプターか中継機が現実的な選択肢になります。
隣の家のWi-Fiとぶつかっていませんか
マンションなど家が近いと、他の家のWi-Fiと電波が重なって弱くなることがあります。チャンネルを「自動」にして空いている電波を選ばせるか、5GHzへ変えると影響を受けにくくなります。